レスリー・チャン入門講座音楽的箱電影的箱資料的箱ニュースログ写真的箱Link的箱 | ファンコラム
TOP電影的箱欲望の翼
forleslielovers内検索 WWWを検索


欲望の翼

タイトル 原題 公開年 監督 ビデオ 日本公開
欲望の翼 阿飛正傳 1990 ウォン・カーワイ 1992
【STORY】 解説 by まぁむ
 
紅のタイトルコール。
 
 コツッ、コツッ、コツッ、コツッ。
 「君の名前は・・・」「教えたくないわ・・・」「ほんとは知っている・・・」
 
 青いモヤのかかった椰子の林。熱帯の微熱。
 
 一分間、全てがその一分に始まり、スーはヨディの女になった。何も望まないヨディ。未来を欲しがるスー。不器用な恋、離れ行く二人。過去を引きずり、未来への執着を見失い、惰性で生き、感情がコントロール出来ない。母の経営する倶楽部で、母に近づく男を狂気の抑揚で殴打し、女を拾う。踊り子、ミミ。


 
 アパートで、気を持たせるミミを、手に入れる。ミミは虜になり、感情を露わにし、可愛い女を覗かせる。魅力的な腰つき、艶のある顔、男には都合のいい女。日課のように女を抱く、無気力な生活が義母への抵抗。ミミの役割は何だろう?若い捌け口の為か、主張する彼女に言う。

 「偉そうな口をきくな。」「あなたに、逆らったりしないわ。」ミミは、溺れていく。
 ヨディは気だるい腰を伸ばし、チャチャを踊りながら、持て余す。
 
 実の母ではないと聞かされたときから、人生が灰色に見えてきた。「一緒に不幸になろう。」 ・・・・・根底にある優しさと、義母への思慕を押し殺し、素直な自分を、やりきれない思いで隠すヨディ。
 
 スーに、思いを残しながら、受け入れず、求める心に歯止めをかけ、常人になれないと自己暗示の中で、崩れて行く精神。「俺は、君にふさわしい男じゃない・・・」 幸せになること、未来の姿に不安を覚え、否定して突き放す。醜悪であり、美しい愛憎。
 
 雨の降りしきる中、スーは警官の存在に気付く。
心が、ざわめきから穏やかなループを描き出し、平凡な生活に戻り、落ち着いて行く。
警官の心も次第にスーへ傾き、話相手が、楽しいひと時となる。
 
 義母は、嘘をつく、幸せになると。追求から逃れる為か、傷つけながら自分に執着するヨディに決別の告白。晴れて聞かされた、実母のアドレス。戸惑い、開放された精神が怖さに打ち震える。
  自分を消すように、全てを捨て、友に託し、未練を残さず実母の下へ旅立った。残された者の葛藤に、気付きもせずに・・・・・・。ミミの思いなど、微塵も・・・・・・。友は、ミミにヨディの居場所を告げ、自分の恋情と引き換えに、渡航費用を渡した。フィリピンへ行けと・・・・。
 
 ヨディの背中、強く握るこぶし、振り返らずひたすら長い、屋敷の道を歩く。
「顔が見たかっただけだ・・・・・」青く茂る椰子が涙をひた隠す。報われない思い。
酔いつぶれて、人に拾われた。かつて警官だった男。
偽造パスポートの受け取りに金が払えず、乱闘の末、屋根伝いに逃げる。男も追われる羽目になる。

破滅の一歩を踏んだ。

 列車の中で、諍いをしながら、どことはなしに、進む二人。
忍び寄る白いシャツの男、・・・・命果てるときにふと思う。「彼女は、元気かな」   夜明けが来た。脚のない鳥は、うっそうとした木々に見送られ風と共に散った。空ろで美しい横顔が、脳裏に、残像として鮮やかに、切なく語りかける。「何の為に生まれたのか・・・・」
 
 「覚えているか?去年の4月16日の3時に何をしたか」
 
 「あの女といた。」
 
 “肝心な事”は、忘れない・・・・・。
 
 女達は強く、今も息づいている、未来に向かって強く。


来たページへ戻る








HOMEmail to WEBMASTERレスリーバナー

    Copyright © 2000-2008 forLeslieLovers.net.