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花の影

タイトル 原題 公開年 監督 ビデオ 日本公開
花の影 風月 1996 チェン・カイコー 1996
【STORY】 解説 by まぁむ
 
何故、女は愛の支配を夢見るのか、何故、男は愛を語れないのか。
 
蘇州、ここでは閉鎖的な時代が流れている。
姉夫婦に招かれてやってきた純朴な少年、希望も夢も、何より大好きな姉と暮らせる喜び、胸膨らませ意気揚揚とやってきた、忠良・・・・・。あまりにも別世界、裕福なだけではない、アヘンによって息づくパン家。
 
まるで小姓のように扱われ、向学心も子供らしさも、失いかけた或る夜、アヘンによる幻覚に興じた姉と義兄の下へキセルの用意をし、その部屋に足を踏み入れた。それが全ての元凶だった。
義兄は、執拗に「姉さんにキスを。」と言う、姉も「さあ、姉にキスを。」・・・・・「お前を、男にしてやる。」・・・・・愛は、絶たれた。そして、義兄に毒を盛る、男となった忠良。
 
数年後、華やかに色付く上海。そこに、真紅の薔薇のような男がいた。その男は、甘い言葉を吐き、女を抱くジゴロ、小謝(シャオシェ)。代わりに金品を奪い、女を食い物にする。必ず、イヤリングを片方戴く癖。愛をたたれた男、その男こそ忠良その人だった。心は求めているであろう、愛を感じなくなってしまった我が身に焦燥する。哀れで憤りすら覚え、ただ一人、天香通りの女を、好む。それは、魂の繋がりなのか「愛してる?」女は問う、無言で立ち去る小謝。愛ではないのか?姉によく似た女。
 
太太(マフィアのボス)の言い付けで、あの忌まわしいパン家に舞い戻った小謝、騙す事で自分を小謝にして置きたかった忠良。如意(ルーイー)と再会し、彼の心に小さな波が立った。それは何の前触れなのか、自身にも分からない。退廃の中で育つ彼女への苛立ちかもしれない。自らも出向いた事の無い北京への憧れを、如意に語り、擬似的妄想の空(クウ)を見る。
日々変り行く彼女を感じ、ほぐれ出す心のひだ、自転車の練習に付き合いながら、初めて自分から欲(ほっ)した「君にキスしたい。」。。。忠良と小謝、交互に彷徨い始める。
「召使だった男が、お嬢様に手を出せるか。」
 
“忠良、本持ってきた?夫は、アヘンをすうの。勉強の合間に手伝ってね。”あの元凶の晩が、甦り鮮明となって、哀れな怒りとなった。陵辱の象徴が、姉の片方だけのイヤリング。
 
ひた向きに愛を一途にぶつける如意、ほだされて微かな自分の愛に気付き始めた忠良。本気で北京に逃げようと、一度は手を取ったふたり、気持ちの抑揚に勝るもの、あの日の元凶がそこにあった。分かれ行くふたり。無気力な生活、やりきれない精神。
 
太太は、小謝を失いたくなかった。
如意への思慕を読み取り、画策する。天香通りの女を利用して、ジゴロである小謝を見せ付けて、如意に諦めさせる。だが、女が死んだ、愛とプライドをかけて2階の窓から飛び降りてしまった。
“小謝、私を愛してた?”彼女の最後の言葉。答えの無い問いかけ。。。
 


“忠良、どんな男でも私は平気、私に愛を?”答える術を知らない男。だが、気付いた。求めるものは何か?パン家に戻った如意を追いかけ、愛の逃亡者になった忠良は、一途な愛をぶつける。時すでに遅し、彼女の心は解き放たれ、本来の立場に戻った姿を貫く。
 
“我 愛 イ尓  うぉう あい にぃ ”
 
最初で最後の愛の告白。届かなかった。
 
その晩、月明かりの夜、義兄に盛った同じ毒を如意のキセルに。。。“なぜ、大人になどなったのか・・・。”
 
逃げては、折り返し助けに走った先には、変り果てた愛する人が横たわって彼を迎えた。声にならない嗚咽、例えようも無い悲しみ。桟橋で、制裁を受け、銃弾に果てた。
 
やっと、彼は救われたのだと思う。愛は狂気に姿を変え、人間である事さえ否定しかねない。
忠良から小謝、小謝から忠良へ。。。



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